テレビに耳ありラジオに目あり

テレビ/ラジオを自由気ままに楽しむためのレビュー・感想おもちゃ箱、あるいは思考遊戯場

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2013-01-01から1年間の記事一覧

シソンヌライブ[une]~「共感」と「違和感」の狭間から立ち上がる狂気~

お笑いライブを観に来る観客の多くは、もちろん笑いに来ている。笑うために来ている。そういうことになっている。しかし本当にそれだけなのだろうか。もしかしたら怖がるために来ているのかもしれない。何を? 表現者が見せてくれる、自分とはまったく異なる…

「ネタ芸人」がひな壇でブレイクするための思考~バナナマンと山里亮太の発言をフックに~

ネタで認められた芸人がバラエティ番組のひな壇で活躍できないという状況が、さらに深刻化している。 それはもちろん、自らが設定した世界観の中で勝負できるネタと、他人の作り上げた世界観の中で勝負しなければならないバラエティという枠組みの違いによる…

『日刊サイゾー』ラジオ批評コラム「逆にラジオ」完了のお知らせ

このたび、『日刊サイゾー』編集部との間で「編集作業」というものに対する決定的な見解の相違があることを確認し、それが書き手としてどうしても譲れぬ点であったため、第35回をもって同誌の連載ラジオ批評コラム「逆にラジオ」を閉じることとなりました。 …

『THE MANZAI 2013』感想

3番手のオジンオズボーンのネタが終わった時点で、今年のテーマは「展開」だなと思った。しかし僕は『キングオブコント2013』のときもどうやらそう感じていたようで、実際このブログに書いたレビューで展開について書いているが、コントだけでなく、いよいよ…

『日刊サイゾー』ラジオ批評連載コラム「逆にラジオ」第35回更新~『バカリズムのオールナイトニッポンGOLD』~

『日刊サイゾー』のラジオコラム第35回は、ゲストに迎えられた狩野英孝が斬新な「泳ぎ」を見せた『バカリズムのオールナイトニッポンGOLD』について。 【稀代のイジられキャラ・狩野英孝を“泳がせる”壮大な長尺コント『バカリズムのオールナイトニッポンGOLD…

『All About News Dig』掲載記事のお知らせ

僕がやっているもうひとつのブログ『泣きながら一気に書きました』に書いている文章のうちいくつかが、『オールアバウト』のニュースサイト に掲載されています。 【『All About News Dig』掲載記事一覧はこちら】 http://allabout.co.jp/newsdig/profile?n=…

『日刊サイゾー』ラジオ批評連載コラム「逆にラジオ」第34回更新~『JUNKサタデー エレ片のコント太郎』~

「あ、俺もラジオ結構聴くよ」そんな甘い言葉に乗せられて好きなラジオの話をすると、思いのほか噛み合わないことが割とよくある。その「噛み合わなさ」の大半は、単純に周波数の違いだったりする。周波数の違いといっても、954と1242の違いくらいだったら何…

『日刊サイゾー』ラジオ批評連載コラム「逆にラジオ」第33回更新~『久米宏 ラジオなんですけど』~

「しばらく海外旅行先でのパン食が続いたのち、帰宅して久しぶりに米を食べたときに思い出す人」としてお馴染みの久米宏(馴染み間違い)。『日刊サイゾー』のラジオコラム第33回では、そんな彼の番組『久米宏 ラジオなんですけど』における、「思考のパスサ…

『日刊サイゾー』ラジオ批評連載コラム「逆にラジオ」第32回更新~『われらラジオ世代』~

『日刊サイゾー』のラジオコラム第32回は、『いいとも』終了宣言の翌日から三夜連続で放送されたタモリの特別番組『われらラジオ世代』について。 【タモリのドーナツ化した個性を築き上げた「なりすまし力」という才能『われらラジオ世代』】 http://www.cy…

『日刊サイゾー』ラジオ批評連載コラム「逆にラジオ」第31回更新~『バカリズムのオールナイトニッポンGOLD』~

『日刊サイゾー』のラジオコラム第31回は、なんだか凄くラジオっぽいのに実はラジオ慣れしていないバカリズムの、手練なのに初々しかったラジオレギュラー初陣に関して。 【不慣れなラジオの世界に切り込む、大喜利王者の一番槍『バカリズムのオールナイトニ…

『R100』/松本人志

前二作(『さや侍』『しんぼる』)の出来と今作の前評判の悪さに覚悟を決めて行ったら、「意外と悪くない」と思えた。もしもそういう逆方向への前フリが効いていなかったらどう感じたのだろうと考えてみても、もう先入観のない状態に戻ることはできない。た…

『日刊サイゾー』ラジオ批評連載コラム「逆にラジオ」第30回更新~『今日は一日“プログレ”三昧3』~

『日刊サイゾー』のラジオコラム第30回は、重厚長大複雑怪奇なプログレの魅力を存分に引き出す音楽番組と、そこに満を持して登場した「スターレス高嶋」の暴れっぷりについて。 【高嶋政宏のプログレッシブな面倒臭さ全開の10時間ラジオ『今日は一日“プログ…

『キングオブコント2013』感想~竜頭蛇尾を覆す「展開」と「飛躍」~

やはりこの大会において審査員が芸人であるというのは非常に大きい、というのを今年も所々で痛感した。が、結果的にはおそらくテレビの前でもちゃんとウケたであろう芸人が順当に優勝する、というのは例年通り。 人は自分に似た方向性を持つ同業者に対して厳…

『日刊サイゾー』ラジオ批評連載コラム「逆にラジオ」第29回更新~『TENGA茶屋』~

前置きが長くなるが、まずはケンドーコバヤシという芸人の生き様の背景にあるエンターテインメント業界全体の問題点について考えたい。前置きどころか本題かもしれない。かなり遠回りするが必ずつながる話なので、今のエンタメ業界の有り様に少しでも疑問を…

『日刊サイゾー』ラジオ批評連載コラム「逆にラジオ」第28回更新~『たまむすび』~

ラジオコラム第28回は、『たまむすび』スペシャルウィークに炸裂した井上陽水の喋りの面白さについて。 【『たまむすび』スペシャルウィークに降臨した井上陽水が紡ぎ出す、夏の終わりの白昼夢】 http://www.cyzo.com/2013/09/post_14399.html そもそも井上…

『日刊サイゾー』ラジオ批評連載コラム「逆にラジオ」第27回更新~『井筒とマツコ 禁断のラジオ』~

ラジオコラム第27回は、剥き出しの感性の接触が七色の罵詈雑言を生む『井筒とマツコ 禁断のラジオ』について。 【辛口2トップの知性と感性が絡み合う、禁じられた遊び『井筒とマツコ 禁断のラジオ』】 http://www.cyzo.com/2013/08/post_14201.html この2人…

『日刊サイゾー』ラジオ批評連載コラム「逆にラジオ」第26回更新~『夏休み子ども科学電話相談』~

ラジオコラム第26回は、もしかしたら子どもよりも大人が聴いたほうが発見が多いかもしれない『夏休み子ども科学電話相談』について。 【大人の死角から真っすぐに繰り出される、子どもたちのスリリングな質問力『夏休み子ども科学電話相談』】 http://www.cy…

『日刊サイゾー』ラジオ批評連載コラム「逆にラジオ」第25回更新~『D.N.A.ロックの殿堂~吉川晃司 Samurai Rock~』~

ラジオコラム第25回は、肩幅の広さとトークの振れ幅が見事に比例する『D.N.A.ロックの殿堂~吉川晃司 Samurai Rock~』について。 【キュウリから原発まで語り尽くす、硬軟自在の吉川ワールド『D.N.A.ロックの殿堂~吉川晃司 Samurai Rock~』】 http://www.…

テレビドラマ『家族ゲーム』(櫻井翔主演版)――内なる価値観を根底から揺さぶられ続ける快感

毎話、上下左右に間断なく心を揺さぶられつつ観た。リメイクというハードルを、ひねりを加えた跳躍で見事斜め上に飛び越えて見せた傑作。 テレビドラマに限らず、エンターテインメント作品には大きく分けて二種類の系統がある。ひとつは、受け手がすでに持っ…

『日刊サイゾー』ラジオ批評連載コラム「逆にラジオ」第24回更新~『田中みな実 あったかタイム』~

ラジオコラム第24回は、近くて遠い「同僚」という人間関係を如実に描き出している『田中みな実 あったかタイム』について。 【同僚アナとノーガードで打ち合う、本音トークの地下闘技場『田中みな実 あったかタイム』】 http://www.cyzo.com/2013/06/post_13…

『JUNKサタデー エレ片のコント太郎』~2013/6/15放送回~

裏番組である『オードリーのANN』よりもむしろこちらのほうがコントと銘打っているのだが、今はもう番組ではコントをやっておらず、どうも読めないスペシャルウィーク企画は片桐仁のダイエット不成功っぷりを嘆くあまりの肉体改造計画。 当初の意図としては…

『ROCKETMAN SHOW』~2013/6/15放送回~

漢字の話をなんでもいくらでもできるゴルゴ松本を迎えての漢字トーク。ラジオ番組は数多あれど、さすがにここまで漢字について掘り下げ続けた番組は、例がないのではないか。 しかもその基本には単なる知識ではなく、常に好奇心が出発点にあるから、完全にエ…

『オードリーのオールナイトニッポン』~2013/6/15放送回~

スペシャルウィーク企画は、NHK-BSの『七人のコント侍』に春日が出演していたという流れからのラジオコント企画「荒野(コント)の七人」。 オードリーの二人に加え、気鋭のラブレターズと謎の外国人を含むタイムボム、そして吉木りさという未知の組み合わせ…

『JUNK おぎやはぎのメガネびいき』~2013/6/13放送回~

ラジオのスペシャルウィーク(聴取率調査週間)は、数字取りのあざとい企画が多く、番組の本質を見失う内容に辟易することも多いものだが、今回のスペシャルウィークはむしろ番組の核心部分を強化するような、素晴らしい企画が多かった。 ここからはその中で…

『日刊サイゾー』ラジオ批評連載コラム「逆にラジオ」第23回更新~『DJ日本史』~

ラジオコラム第23回は、松村邦洋の時を駆けるモノマネが炸裂する歴史エンターテインメント番組『DJ日本史』について。 【信玄とノムさんを融合させる松村邦洋至高の技が、歴史への扉を開く『DJ日本史』】 http://www.cyzo.com/2013/06/post_13615.html 「好…

『日刊サイゾー』ラジオ批評連載コラム「逆にラジオ」第22回更新~『ROCKETMAN SHOW』~

ラジオコラム第22回は、『5時に夢中!』でのカオスさばきも絶妙なふかわりょうの『ROCKETMAN SHOW』について。 【「わからない」を楽しむ先に真実が見える、ふかわりょうの思考遊戯場『ROCKETMAN SHOW』】 http://www.cyzo.com/2013/05/post_13473.html それ…

『日刊サイゾー』ラジオ批評連載コラム「逆にラジオ」第21回更新~『吉田照美 飛べ!サルバドール』~

ラジオコラム第21回は、午後へ帰ってきた吉田照美がさっそく大暴れしている新番組『吉田照美 飛べ!サルバドール』について。 【無礼講的な対話関係がつくり出す異文化交流の宴『吉田照美 飛べ!サルバドール』】 http://www.cyzo.com/2013/05/post_13310.ht…

『日刊サイゾー』ラジオ批評連載コラム「逆にラジオ」第20回更新~『JUNK おぎやはぎのメガネびいき』~

ラジオコラム第20回は、今もっともラジオを遊び尽くしている番組『JUNK おぎやはぎのメガネびいき』について。 【ふとした思いつきをねじれた笑いに変える、短絡思考の魔術『JUNK おぎやはぎのメガネびいき』】 http://www.cyzo.com/2013/04/post_13199.html…

『チュートリアリズムIV+ASIA』

まず何より、『M-1グランプリ』で優勝し、テレビタレントとしての露出が増えた今でもなお長時間に渡るネタライブをやり続けているということが凄いが、単にやっているというだけでなく、コントと漫才のクオリティが相変わらず非常に高いというのが素晴らしい…

『日刊サイゾー』ラジオ批評連載コラム「逆にラジオ」第19回更新~『ダイノジ 大谷ノブ彦のオールナイトニッポン』~

ラジオコラム第19回は、この4月から始まった『ダイノジ 大谷ノブ彦のオールナイトニッポン』について。 【「笑いなき芸人ラジオ」という前代未聞の問題作『ダイノジ 大谷ノブ彦のオールナイトニッポン』】 http://www.cyzo.com/2013/04/post_13058.html この…