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テレビ/ラジオを自由気ままに楽しむためのレビュー・感想おもちゃ箱、あるいは思考遊戯場

テレビドラマ評

2022年秋ドラマ傾向と対策(遅れ馳せ)

今期はいつものようにゆったり構えているうちに、何本かの作品はすでにはじまってしまっているという不覚。このフライング気味のスタートは、このあと待ち受けるW杯シフトなのか、なんなのか。しかしいまだ前クールのドラマ消化に忙しく、今期の作品はまだ…

2022年夏ドラマ傾向と対策

傾向と対策というか迎え撃つ準備というか。むろん撃つ必要はないのだが。いわば勝手に心の準備。 【月曜日】 ◆『競争の番人』(フジテレビ/月曜21時/坂口健太郎、杏主演/7月11日スタート) www.fujitv.co.jp前クールの『元彼の遺言状』と同じく新川帆立原…

2022年4月期春ドラマ序盤レビュー

春ドラマ開始前に書いたこちらの記事への、アンサーというか説明責任というかとりあえずの答えあわせというか。今期の各ドラマに関する寸評を書いてみたい。ちなみに今回は特に、予想も期待も大きくはずれている。脚本家を信頼しすぎたせいかもしれない。rad…

2022年4月期春ドラマの傾向と対策

自分が何を観るのかを探る指針にもなるので、久々にドラマ総ざらえ的なエントリを。といっても一部クオリティの怪しい深夜ドラマや、あまり興味の持てないものは挙げていない。それにしたってある種の「傾向」は見えるかもしれないが、いったい何を「対策」…

ドラマレビュー『危険なビーナス』~自信満々に外した我が迷推理を添えて~

正直、一話目の時点ではセレブすぎる設定に現実味がなさすぎて、ここまでハマるとは思っていなかった。そういう意味では、これまで積み上げてきた『日曜劇場』クオリティへの信頼が見続ける担保になった。 序盤は複雑な登場人物たちの人間関係を把握するのが…

ドラマレビュー『MIU404』~ベタなジャンルを圧倒的「奥行き」で切り拓いた刑事ドラマの新境地~

刑事ドラマはすでに飽和状態にある。それは間違いのない事実だ。1クールに何本もの刑事ドラマが濫立するのが当たり前の状況が続いている。 だが飽和状態にあるということは、それだけそのジャンルの需要が多いということの証左でもある。ここはドラマ制作者…

2020年4月開始春ドラマ注目作ベスト5

春といえば新入生の季節、と言いたいところだが、今年の春ドラマは続編モノが多い多い。こんなに保守的な春も珍しい。これも新型コロナウイルスの影響か?とでも言いたくなるが、もちろんそれ以前からラインナップは決まっていたはずで。近年のドラマ界全体…

ドラマ『まだ結婚できない男』初回レビュー

あの一級建築士兼超一級屁理屈屋の桑野信介が帰ってきた。まだ初回なので全開とまではいかないが、まずはドラマ史上最強のキャラクターと再会できたことが嬉しい。 その一方で、続編のキャスティングが発表された時点からの不安がやはり現実のものになってし…

2019春ドラマ(4月スタート)なんとなく注目作ベスト5

いつのまにか春ドラマのラインナップが出揃っていた。もう桜が咲いているので当然である。散るころに始まることになるだろうか。 つまりドラマのスタートまでにはまだ少し時間がある。このあいだに、今期はどのドラマを観て、どのドラマは観なくていいのかを…

2018春ドラマ初回レビュー~『家政夫のミタゾノ』シーズン2~

この『家政夫のミタゾノ』というドラマ、シーズン1がすこぶる面白かったので期待したが、ニッチな設定であるだけに、さすがに第2期となるとパワーダウンするのではという危惧もほんの少しだけあった。 しかしシーズン2の初回があまりにも完璧な滑り出しだっ…

2017春ドラマ満足度ランキング(前半終了時点)

※あくまでも個人的な満足度ランキングです。 1位 『リバース』(TBSテレビ/金曜22時/藤原竜也主演) 派手さはないものの、同枠で地道に実績を積み重ねてきた湊かなえ原作ドラマ。それゆえに期待していたが、今のところ期待以上の面白さ。 基本路線は『Nの…

2017春ドラマ(4月スタート)傾向と対策、そしておすすめの注目作

◆『貴族探偵』(フジテレビ/月曜21時/相葉雅紀主演/4月17日スタート) http://www.fujitv.co.jp/kizoku/ 枠内最低視聴率更新中(前作『突然ですが、明日結婚します』の平均視聴率6.7%)の「月9」、起死回生の一発となるか? 目玉は月9枠30周年の豪華キャ…

ドラマ『嘘の戦争』感想ツイートまとめ vol.2

【ドラマ『嘘の戦争』感想ツイートまとめ vol.1】 http://arsenal4.blog65.fc2.com/blog-entry-335.html 『嘘の戦争』第6話。前作『銭の戦争』で主人公の富生が抗いがたい銭の魔力に翻弄されたように、今作の浩一もまた自らがつく「嘘」の魔術的な力に取り込…

『就活家族~きっと、うまくいく~』/容赦なき「因果律」がもたらす拡散と集約のダイナミズム

今どき珍しいほどに「因果律」の厳しいドラマだった。視聴者のリアクションから逆算した「ご都合主義」が蔓延する昨今のドラマ界において、ここまで硬派な作品は貴重であり、むしろ新鮮ですらあった。 ドラマの原動力とは、基本的に「火事場の馬鹿力」である…

ドラマ『嘘の戦争』感想ツイートまとめ vol.1

2017年1月スタートの冬ドラマの中で、最も楽しんで観ている『嘘の戦争』。 その感想ツイートがいつの間にかだいぶたまってきたので、ここにまとめて置いてみます。 ドラマ『嘘の戦争』、前作『銭の戦争』が良かったので期待したが、やはり面白い。ややご都合…

喜怒哀楽を越えてほくそ笑む草彅剛の怪演が光る『嘘の戦争』~2017冬ドラマ初回レビュー~

「草彅剛・復讐シリーズ」第2弾と銘打ったこの『嘘の戦争』。「いつのまにシリーズに?」という疑問はさておき、その第1弾にあたる『銭の戦争』が素晴らしかったので今作も期待していたのだが、やはり初回から期待を裏切らない面白さ。このキャスト・スタッ…

『真田丸』いよいよ終盤、描かれすぎた淀君と幸村の信頼関係が誘発する懸念と期待

大河ドラマ『真田丸』におけるキャラクター設定に、ここへきて無理が目立ちはじめている。三谷幸喜脚本による新解釈のツケは、やはり物語後半に少なからず負荷をかけるということらしい。特に歴史ドラマは結末が決まっている以上、斬新なキャラクター設定は…

2016夏ドラマレビュー『侠飯~おとこめし~』/物語の骨太な軸と繊細なディテールが織りなす、文字通り「おとこめし」な世界

とにかくいちいち面白いドラマである。細部の緩い作品をよく「詰めが甘い」というが、それでいうと「詰めが辛い」というべきなのか「詰めが無糖」とでもいうべきなのか? せっかくなので「詰めが旨い」と言いたい。 「またテレ東深夜にお得意の飯テロドラマ…

2016夏ドラマレビュー『家売るオンナ』~ケレン味溢れるキャラクターと物語の強度~

とにかく「ケレン味」の強いドラマである。その思いきりの良さがこのドラマの入口になり、おそらくは出口にもなっている。 冷酷無比でありながら確実に結果にコミットしてくる主人公・三軒家万智(北川景子)は、同局同枠の大ヒット作『家政婦のミタ』の三田…

『刑事7人』シーズン2初回レビュー~何人いても『刑事7人』~

あまりにも率直すぎるタイトルに騙されてはいけない。シンプルに見えて、これが案外「食えない」刑事ドラマなのである。嬉しい誤算と言いたい。 まず何よりも、人数の問題がある。といっても、「7人は多すぎる」とかそういう話ではない。そもそもこのドラマ…

2016夏ドラマ『神の舌を持つ男』第2回レビュー~特殊すぎる設定がもたらす「強度」と「足枷」~

『トリック』風味ではありながら『トリック』クオリティではなかった初回からの挽回を期待したが、この2話目も蓋を開けてみれば1話目と同じような展開で、むしろ早くも物語設定と特殊能力の限界が露呈してしまった印象。 主人公たちの道のりが「温泉巡り」と…

2016夏ドラマ『神の舌を持つ男』初回レビュー~迸る堤幸彦演出の「旨味」と「灰汁」~

「神の舌を持つ男」と言われて真っ先に思い浮かぶのは、やはりイジリー岡田と『ジョジョ』の花京院。そこに主演・向井理と聞いて、「その二人に比べると“レロレロ感”が弱いな」と勝手に思ったのは事実だが単なる難癖とも言う。 ――など言いつつ、その二人を擁…

「2016夏ドラマ」傾向と対策

2016年夏ドラマのラインナップが出揃った。 例によって、プライムタイムはタイトルを見ただけで「恋」と「仕事」に二分できるのが最近の傾向。一方で深夜帯は「お金」がらみの作品が妙に多い。世相を反映しているのか、世相を先取りしているのか。そしてテレ…

『私 結婚できないんじゃなくて、しないんです』最終回直前イチオシドラマレビュー

これまで女性誌が女性目線から女性に向けて伝授してきた数々の婚活ノウハウを、徹底した男性目線から鮮やかに覆してみせるという、目からウロコな「角度」を持った力作。 アラフォー女性の恋愛模様を情け容赦なく描きつつも、すべてを徹底してエンターテイン…

2016春ドラマ雑感

◆『ラヴソング』(フジテレビ 月曜21:00~21:54)「福山雅治×白衣」という成功パターンを踏襲。これを「期待に応えた」と取るか「またか」と思うか。「吃音」という重めのテーマと正面から向きあおうという制作者の気概を感じる。だがそうなれば当然、同レ…

『真田丸』をより深く味わうためのおすすめ二作 その一~NHK新大型時代劇『真田太平記』

歴史モノに限らず、物語というものは必ずある角度をもって描かれる。ひとつの作品を楽しむには、脇目も振らずその作品にのみ没頭するという方法もあるが、視野狭窄はいかなる場合にも脆さにつながる。できることならその作品とは別角度からの視点も仕入れた…

『真田丸』第3・4回感想

『真田丸』序盤の主役は、早くも毎度その「表裏比興」っぷりを炸裂させている真田「昌幸」だが、もうひとり注目すべきは、物語全体における主役「幸村=信繁」はさておき、やはり真田昌幸・信繁父子にとって生涯のライバルとなる徳川家康だろう。 徳川家康と…

『真田丸』第2回感想

やはりこのドラマは、いまのところ真田幸村=信繁のドラマではなく、その父・真田昌幸のドラマである。そしてその重心の置きどころは、真田家の魅力を炙りだしてゆく上で非常に理想的であると感じている。2話目までの時点ですでに、「昌幸あっての信繁」とい…

『真田丸』第1回感想

期待が大きいと、そのぶん裏切られたときのダメージも大きいのが世の常だが、「題材」「脚本」「主演」の3本柱がいずれも話題を呼び、ここまで期待感を煽る大河ドラマは近年なかったのではないか。開始時点ですでにハードルは上がりきっていたと言える。 事…

俳優陣の名演怪演と半沢リベンジ型脚本が光る『銭の戦争』

今季のドラマで今もなお観ているのは、『銭の戦争』『○○妻』『流星ワゴン』の3本。中でも最も楽しみにしているのが、『銭の戦争』。 何よりもまず、相変わらず渡部篤郎の演技が素晴らしい。多くの俳優が目標としている「クール&ユーモラス」な松田優作路線…