寝耳に日刊ラジオレビュー 2021年9月12日(日)号~相田の逆襲と松本の呪縛~
【聴いた番組】
『佐久間宣行のオールナイトニッポン0』(ミクチャ限定アフタートーク)
『三四郎のオールナイトニッポン0』(ミクチャ限定アフタートーク)
『マヂカルラブリーのオールナイトニッポン0』(ミクチャ限定アフタートーク)
『さらば青春の光 森田 かもめんたる う大のコントの話』#1~#5(グノシーラジオ)
『シソンヌの“ばばあの罠”』(RKBラジオ)
この日は試しに、『オールナイトニッポン』のミクチャ限定アフタートークを、いくつかまとめて聴いてみた。
しかし尺が短いうえにアプリの操作性がどうにも悪く、早送りも巻き戻しもできないしレジューム機能もない。それどころかトータルの放送時間すらわからない謎仕様で、もう少しユーザー目線で改善してくれないものだろうか。
本来は短時間な動画をさっと観るアプリなので、余計な機能を省いたつもりなのだろうが、さすがに不親切すぎて、少なくともラジオ視聴には向いていないと感じた。
ニッポン放送はアフタートークの配信先を頻繁に変えてきたけれど、その使用感はどんどん悪化しているような。ボーナストラックに多くを求めるのは申し訳ない気もするが、ここはユーザーとして改善を望みたい。
さて、そんな文句を並べつつも聴いてみた中で、しかし断トツで面白かったのが『佐久間宣行のANN0』のアフタートーク。
本編最後の挨拶で佐久間さんがやらかしたちょっとしたミスを、受け身になりがちだった本編の借りを返せとばかりに、鬼の首を取ったようにイジりはじめる相田。
本編から解き放たれた途端に息を吹き返す相田の逆襲劇が、この短時間でも充分に面白かった。しかも映画『メメント』を出してきた相田に対し、すかさず『TENET』を出して応戦する佐久間さんの反応もまさに丁々発止といった感じで、この3人の会話をもっと聴いてみたいと思わせる。
本放送を聴いた人には、ぜひ聴いてみることをおすすめしたい。ある意味今回は、ここまで聴いて完全版と言える内容でもあるので。
いっぽうでグノシーラジオでは、前から気になっていたさらば森田&かもめんたるう大の2人による『コントの話』を。
コント制作者として評価の高い二人がコントの制作過程や好きなコント師について自由に語る番組で、2人のアプローチの違いや互いに評価している部分を感じ取れる、かなり興味深い内容だった。次にどんな話が出てくるのかが気になって、全5話を一気に聴いた。
2人がロバートとジャルジャルの登場に衝撃を受けたと言っているのは、彼らの方向性を考えるとちょっと意外だったかもしれない。しかし聴いてみれば頷ける評価のポイント。
全体に、「松本人志の影響下にありながら、どうやって松本人志の呪縛を逃れて次の段階へいくのか」という裏テーマが見える。たしかにいまのコント師にとって、それは最大のテーマであるのだろうと思う。