テレビに耳ありラジオに目あり

テレビ/ラジオを自由気ままに楽しむためのレビュー・感想おもちゃ箱、あるいは思考遊戯場

     〈当ブログは一部アフィリエイト広告を利用しています〉

2021/8/31(火)のラジオ聴取日記~「過程」ではなく「結論」として語られる言葉~

火曜ラジオ

【聴いた番組】

『ハイパーハードボイルドグルメリポート no vision spin off』 #15 安楽死飯〈前編〉

『ダイアンのよなよな…』(ABCラジオ

空気階段の踊り場』(TBSラジオ

空気階段の踊り場』(TBSラジオクラウド

ウエストランドのデドコロ』(KBS京都

満を持してレギュラー配信が再開された『ハイパーハードボイルドグルメリポート』の新作が、ずっしりと重い。だがこれは、例外なく誰もがいつかは向きあわなければならない重さだ。

今回と次回は、安楽死をすることがすでに決まっている女性との飯。

内容は間違いなく深刻なものだが、それが語られる口調にすでに重さはない。むしろ自らの半生をすらすらと語るその口調こそが、すべてを「過程」ではなく「結論」として語っているようで、身につまされる。

もう彼女の中では人生の振り返りがすべて完了していて、すでに完成している走馬灯の映像を観ながら話しているような。

とりわけ、「死にたいのではなく、生きていたくない」という言葉は重い。これまでの人生で「死」について考えてきた質量を感じさせる言葉だ。

聴いているうちに、どこか生への「執着」や「迷い」が垣間見える瞬間を期待している自分がいる。それがもちろん余計なお世話だというのも、わかってはいるのだが。

次週、後編で何が語られるのか、気になってならない。