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テレビ/ラジオを自由気ままに楽しむためのレビュー・感想おもちゃ箱、あるいは思考遊戯場

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2021/7/10(土)のラジオ聴取日記~世界に一つだけの話~

土曜ラジオ

【聴いた番組】

『オードリーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送

三四郎オールナイトニッポン0』(ニッポン放送

宮下草薙の15分』(文化放送ポッドキャスト)#79 ゲスト/トム・ブラウン

さらば青春の光がTaダ、Baカ、Saワギ』(TBSラジオ

『チョコレートプラネットの東京遊泳』(文化放送

まさか『オードリーのANN』で花を育てる話を聴く日が来るとは思わなかった。

しかしそれすらも面白く聴けるのは、それだけ若林の力量が上がったからなのか、こちらの許容量が広がったからなのか、単に互いに歳を取っただけなのか。

たぶん全部、なのだろうけど、こういう話を楽しめるなら歳を取るのも悪くないな、とか思ってみたり。

以前、林修先生が、就職活動の際に有名な職種を選びがちな若者に対して、「君たちの知らない職業というのが、実は世の中にはたくさんある。しかしメディアで観たことのない職種の会社にエントリーシートを出そうとはなかなか思わない」というようなことを言っていた。

それはつまり、「君たちは目の前の情報に左右されすぎている。そのせいで職業選択の幅を自ら狭めている。いざ内容を知ってみたら、実は自分に向いていると感じる職業もあるかもしれない」ということだったのだが、もちろん趣味にだって同じことが言える。

知らないことには興味の持ちようがないが、ある程度知ったら面白いと感じる世界がある。要はきっかけに出あうかどうかの違いだけで、いざその世界に入ってみたらどんどん面白くなってくる、なんてことも少なくない。もしかしたらこれまで興味がなかったり軽視してきたジャンルの中にこそ、宝の山があるのかもしれない。

そしてパーソナリティ本人がいま夢中になっていることやものについての話というのは、そのジャンルがどんなに自分の興味からかけ離れていても面白い。いやより正確には、面白い人が話せば面白い、と言うべきか。

それは「なんでも体験してから話したほうが面白くなる」という、若林言うところの「青銅イズム」(この番組の放送作家のひとりである藤井青銅の教え)でもあるのだろう。

特にYouTubeあたりに顕著なように、いまはどのメディアでも、とかく「世間の流行りにどう乗るか」ばかりを意識して、受け手の顔色を伺いながらコンテンツを作るという本末転倒な傾向が加速しているように思うが、やはり本人がその時点で実際に興味を持った方向へと突き進む際に生み出される圧倒的な推進力には、とても叶わない。

若林が熱を込めて語るひまわり育生譚を聴いて、そんな当たり前のことを改めて思う。