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寝耳に日刊ラジオレビュー 2021年10月7日(木)号~同種コラボの群雄割拠~

木曜ラジオ

【聴いた番組】

『83 Lightning Catapult』(Spotifyポッドキャスト

阿川佐和子&ふかわりょう 日曜のほとり』(文化放送

北方謙三 原作 ネオラジオドラマ 三国志』(文化放送

『アッパレやってまーす!(水曜日)』(MBSラジオ

『ぺこぱのオールナイトニッポンX』(ニッポン放送

深夜ラジオ界隈でのみ、すでに話題が沸騰していたアルコ&ピース酒井×三四郎相田によるSpotify新番組『83 Lightning Catapult』。初回放送から二人のラジオ弁慶っぷりが発揮されていて、さっそく面白いことになっている。

若者との情報交換という番組コンセプトに関してはまだ未知数だが、それぞれにコントロールタワーである相方を欠いた二人が、それと引き替えに手に入れた自由を生かしてどういう方向へ走り出すのか。

もしもこの番組が成果を挙げたならば、コンビの垣根を越えた組みあわせを新たに探る動きが、大いに活性化されることになるかもしれない。

そしてもうひとつ興味深い組みあわせによる新番組が、『阿川佐和子&ふかわりょう 日曜のほとり』。

かつて『ROCKETMAN SHOW』という長尺番組で、ニッチな笑いと真摯なメッセージを敏感なリスナーの心へ届けたふかわりょうが、またラジオで本格的なトークを披露してくれることが嬉しい。

ふかわにそもそも聞き上手な印象があるにもかかわらず、その相手がベストセラー『聞く力』でお馴染みの阿川佐和子という聞き上手同士の布陣が興味深い。初回を聴いた感じではまだ互いにやや遠慮がある中で、相手のエピソードを交互に引き出しあうような関係になっている。

どちらも聞き上手であると同時に、知識と抽斗をたくさん持っている話し上手でもあるので、回を経るごとに二人の関係性がどのように変化していくのかにも注目したい。

何よりもトークを聴きたい身としては、ふかわの選曲センスが良いにしても音楽をかけている時間がさすがに長すぎるような気がするが、二人がどのような目線で日常を切り取っていくのか、その着眼点と切り口の角度には非常に気になるものがある。

『ラジオドラマ三国志』は、個人的に『三国志』ファンであるうえに、神田伯山のナレーションも気になって聴きはじめることに。

吉川英治横山光輝で育ったものの北方版は未読であったため、これを機にラジオドラマで聴いていこうと思っているが、あの長いストーリーをどこまでやってくれるのだろうか。もちろん最後までやってほしいものだが、そうなると果たして何年かかるのだろうかと……。