寝耳に日刊ラジオレビュー 2021年10月5日(火)号~演技力と饒舌の罠と無敵のエビデンス~
【聴いた番組】
『ハイパーハードボイルドグルメリポート no vision』 #20 イルカ漁飯〈後編〉
『TENGA presents Midnight World Cafe ~TENGA茶屋~』(FM大阪)
『トータルテンボスのぬきさしならナイト! Season 2』(ニッポン放送 Podcast Station)
『カーボーイ』では、先日の『日曜サンデー』に続いて『キングオブコント』の話が少々。
若手コント師全般の「演技力の向上」というのは、言われてみればたしかに。これはやはり演者側の人間でないと、なかなか意識がいかないポイントかもしれない。
個人的には、全体に設定がより少年漫画やハリウッド映画的になり、ファンタジーの度合いがかなり強まっているところに世代を感じたのだが、それもたしかな演技力が前提になっているのかもしれない。設定が現実から離れると、リアリティの担保はキャラクター頼みになってくるので。
『ハイパー~』は先週に引き続き、イルカ漁について争う人々との飯。
饒舌であればあるほど、その裏にある種のうしろめたさが透けて見えるようにも感じられる。どちらにも言いぶんはあり、どちらにも矛盾点がある。口にするだけでつい何もかも解決したような気がしてしまう「多様性」というマジックワードの難しさを、改めて教えられるようだ。
『TENGA茶屋』では、人類永遠のテーマである「男女間の友情は成立するか否か」問題について。
その否定派であるケンコバは、男女間の友情を主張する男にロクな奴はいないと言いがかりのようなことを言い出すも、その具体例として最終的に切ってきたカードが、「陣内」と「宮迫」という圧倒的切り札で勝負あり。まったくもってエビデンスが強すぎたというほかない。