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寝耳に日刊ラジオレビュー 2021年9月2日(木)号~滝音の産まれたてベイビーラジオ~

木曜ラジオ

【聴いた番組】

『24時のハコ』(TBSラジオ滝音

『ぺこぱのオールナイトニッポンX』(ニッポン放送

『#むかいの喋り方』(CBCラジオ

月替わりの『24時のハコ』枠、9月は『滝音のハコ』。

ネタでは独特のワードセンスが際立つコンビだが、ラジオではより自然な形でその言語感覚が生かされる予感が早くも初回から。

二人のうち片方(さすけ)がラジオのヘビーリスナーで、もう一方(秋定)のほうはあまり馴染みがないというのも、安心感と違和感が入り混じるほど良いバランス。

フリートークに格別の方向性があるわけではないが、聴いているうちにやはりさすけの「あたし」という一人称がやはり気になりはじめる。

これはネタの中のキャラクターとして放っている一人称かと思いきや、どうも奥様の指示により普段からそうなっているらしいことが、ちょうどだいぶ気になってきたあたりで説明される。

説明を聴いたところで全然納得はできないのだが、この説明が入るタイミングと、その後もしれっと「あたし」で話を続けていく感じがなんか良い。いや、普段からそうだからそうしているだけなんだとは思うが、なんだか世界線がちょっとズレている感じで。

そしてやはり言葉へのこだわりを生かした「ベイビーワード」のコーナーが秀逸で、早くも投稿職人たちのツボにハマッている感触が。初回からかなりレベルが高かったが、1ヶ月でどこまで連れて行ってくれるのか楽しみ。

全体として爪痕を残しに来たというより最初から自然と馴染んでいる感があり、それはさすけがラジオをよく知っているからというのもあるかもしれないが、初回にしてこの人たちのラジオをずっと聴いてみたいと思わせる空気感がもうできている。ラジオという言語メディアとの相性の良さを感じさせる。

『ぺこぱのANNX』は、来週スペシャルウィークのゲストに、リスナーの総称「ぐりーんまん」のルーツであるウド鈴木が降臨。

こうやって世間の流行とはまったく別のところで番組内流行が生まれ、そこにリスナーを巻き込んでいくという形は、やはりラジオならではの世界観であると思う。