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テレビ/ラジオを自由気ままに楽しむためのレビュー・感想おもちゃ箱、あるいは思考遊戯場

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2021/6/30(水)のラジオ聴取日記~グロテスクなニーズ~

水曜ラジオ

【聴いた番組】

『ハイパーハードボイルドグルメリポート no vision』 #10(Spotifyポッドキャスト

アルコ&ピース D.C.GARAGE』(TBSラジオ

『#むかいの喋り方』(CBCラジオ

『佐久間宣行のオールナイトニッポン0』(ニッポン放送

『ハイパー~』は、パパラッチ後編。

なぜこの仕事をしているのか、という肝心の部分に粘り強く迫ると、パパラッチの口から、幼少期の体験まで遡ってその動機が飄々と語られていく。

その答えは、誰もが口にすることを憚るが、誰もが思っていることなのかもしれない。

仕事があるということは、そこにニーズがあるってことなんだよな、という事実を改めて思い知らされる。

そしてそのニーズとはもちろん「世間」のニーズだが、その「世間」には、多くの場合自分も含まれる。

ホラー映画だって刑事ドラマだってミステリー小説だってそうだが、誰もが「怖いもの見たさ」のようなグロテスクな欲求を抱え、それに応えるジャンルなり作品なりが存在する。

仕事というのはなんにつけ、誰かの欲求を満たすことであるから(誰の欲求も満たせないものは仕事としては成立しない)、その影響には良い面があれば悪い面も必ずある。

だとすると、実際に傷つけられる人が、傷つける人の目の前にいるのか否かで、その仕事に対して世間が抱く嫌悪感が決まってくるということなのか。

それはそれで、短絡的すぎやしないだろうか。だがそれが、生理的な好悪というものなのか。

人間の根源的欲求とそれに応える仕事について、いろいろと考えさせられるとても興味深い内容だった。