2021/4/18(日)のラジオ聴取日記
【聴いた番組】
『オードリーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)
もっとも憂鬱とされる日曜の深夜、誰もが寝静まった時間帯に、文化放送で謎の寝息特番のあとにやっていた『尾崎世界観の悩みの羽』が素晴らしかった。
リスナーの悩みに寄り添い、あるいは逆に悩みを投げかけ、常に多角的な視点で語るそのスタンスは、かつての『五木寛之の夜』を思わせる。
尾崎世界観といえば、神田伯山のラジオにもその名がよく登場する。不思議な交友関係だが、共演ライブも果たしたほど。
そういえば『問わず語りの神田伯山』のオープニングテーマには、『五木寛之の夜』と共通のオープニングテーマが使用されている。そんな神田伯山はかつて、『五木寛之の夜』と『テレフォン人生相談』を好きな番組に挙げていた。
尾崎世界観も、『五木寛之の夜』を聴いて育ったのだろうか。世代的にはもうひとつ若いので聴いている可能性は低いと思うが、それを言えばあの世代で聴いている伯山のほうが不思議だ。
一聴すると、伯山の攻撃性とは真逆の温厚なトーンが耳に優しいが、人間を徹底的に見つめたうえで本質を語る視線は間違いなく通底している。
隔月レギュラーとのことだが、遠からず毎週のレギュラー放送となってくれることを願う。
尾崎世界観の言葉に救われる人は、少なくないと思う。
オードリーは若林のフリートークも毎度気づきが多いが、今回は春日のトークで伏線を回収するだのしないだのが特に面白かった。
若林によって不意に差し込まれた思い出話が単なる脱線に終わらず、春日のトークを想定外の方向へとドライブさせるその掛けあいの妙。
これぞコンビによるラジオの真骨頂という感じで。