テレビに耳ありラジオに目あり

テレビ/ラジオを自由気ままに楽しむためのレビュー・感想おもちゃ箱、あるいは思考遊戯場

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寝耳に日刊ラジオレビュー 2021年11月10日(水)号~周回遅れのポッドキャスト~

水曜ラジオ

【聴いた番組】

『ビジネスウォーズ 任天堂ソニー』第2話「鋼の男」~第3話「ソニーの闘い」(ニッポン放送ポッドキャスト

『#むかいの喋り方』(CBCラジオ

爆笑問題カーボーイ』(TBSラジオ

蛙亭のトノサマラジオ』(ニッポン放送 Podcast Station)

『アッパレやってまーす!(水曜日)』(MBSラジオ

完全に周回遅れで申し訳ないが、いまさら『ビジネスウォーズ 任天堂ソニー』にすっかりハマッてしまった。

昨日のレビューでは、主にソニープレイステーション)側から語られるっぽいと書いたが、続きを聴いてみるとそんなことはなかった。局面ごとに、多方面から立体的に語られる構造になっている。春風亭一之輔による語りもとてもいい。

問題があるとすれば、濃密な戦いの歴史をギュッと音声のみに圧縮しているため、多視点による語りとも相まって、聴いていてやや混乱し、巻き戻して聴き直す箇所もあった。普段ラジオを聴く緩めのテンションで聴きはじめると、一瞬で情勢を見失っていたりすることも。

物語展開が激しいため(だからこそ面白い)、いったん整理するために映像や図が欲しくなる場面もあるが、しかし内容は本当に秀逸であり驚きの吸引力。

しかしゲーム開発がここまで相手の出方を窺い、ライバルを強く意識したうえでおこなわれていたとは。パンサー向井が『半沢直樹』と同じくらいハマッたというのも、いまならわかるような気がする。

寝耳に日刊ラジオレビュー 2021年11月9日(火)号~渋ミキサー渋山幹夫~

火曜ラジオ

【聴いた番組】

『83 Lightning Catapult』(Spotifyポッドキャスト

『ビジネスウォーズ 任天堂ソニー』第1話「後ろから刺される」(ニッポン放送ポッドキャスト

空気階段の踊り場』(TBSラジオクラウド

アルコ&ピース D.C.GARAGE』(TBSラジオ

『ライカタ』で語られた、アルピー酒井婚約発表の裏側と、その入り組んだ時系列のマジック。

生放送に録音に、さらに複数本録りの番組まであるおかげで、タイムリーな話題を取り扱う難しさが改めて浮き彫りに。だがそこに困惑する本人の様子もまた面白く。

そして酒井の婚姻届の保証人を誰にすべきかという話から、以前にも触れられていた渋すぎるミキサーさん=渋ミキサーのことを指して「渋山幹夫」と突発的に名づけてみせる相田のド直球なネーミングセンス。

運営会社スポティファイの創業一家(?)を「スポティ家」と名づけたのも凄かったが(あれはどちらが最初に言い出したんだったか)、この直感的な命名法がすっかり癖になりつつある。

『ビジネスウォーズ 任天堂ソニー』はだいぶ前にアップされていたものだが、そういえば神田伯山が以前勧めていたのを思い出して聴いてみることに。

とりあえず1話目だが、まず「後ろから刺される」というサブタイトルからして面白い。

1話目を聴く限り、主にソニー側から語られるようなので、任天堂側にもまた別の言い分はありそうだが、すでに謎めいた陰謀渦巻く展開に興味をそそられる。

ひとことで言えば『プロジェクトX』的な「プレイステーション誕生秘話」ということになるのだろうが、冒頭から漂うこのキナ臭さは、歴史小説好きの琴線に触れるものがある。

寝耳に日刊ラジオレビュー 2021年11月8日(月)号~もの忘れの妙~

月曜ラジオ

【聴いた番組】

『JUNK おぎやはぎのメガネびいき』(TBSラジオ

とにかく明るい安村のデドコロ』(KBS京都

空気階段の踊り場』(TBSラジオ

『和牛のモーモーラジオ』(文化放送

TENGA presents Midnight World Cafe ~TENGA茶屋~』(FM大阪

トータルテンボスのぬきさしならナイト! Season 2』(ニッポン放送 Podcast Station)

おぎやはぎは若いころからつかみどころのない会話をする人たちだったけど、近ごろはそこに天然のもの忘れが加わってきて、それが楽しい。

遅ればせながら聴いた今回も、映画のタイトルが思い出せず二人して呻吟するが、その解答近辺をさまようプロセスが面白い。リスナーの指摘によると、以前にも同じ作品名を思い出せなくて苦労した場面があったが、そのときはまた今回とは別のところで引っかかって出てこなかったと。

前のときに思い出せたことが今回は思い出せず、逆に前回思い出せなかった部分が今度は思い出せているというあべこべな状態。普通に考えれば、記憶というものは遠のけば遠のくほどに薄れていきそうなものだが、前よりも濃くなっている部分もあるというのが、なんだか妙にリアルでちょっと頼もしくもある。

いまやすっかり検索文化になったおかげで、わからないことはすぐに答えあわせをする癖がついているけれど、こうやって安易に調べないからこそ盛り上がる会話というのも確実にあるということを、忘れないようにしないと。

携帯電話が恋愛における待ちあわせのドラマを減退させたように、検索エンジンがその利便性と引き替えに衰退させた会話の妙味というのも、間違いなくあるのだと思う。