テレビに耳ありラジオに目あり

テレビ/ラジオを自由気ままに楽しむためのレビュー・感想おもちゃ箱、あるいは思考遊戯場

     〈当ブログは一部アフィリエイト広告を利用しています〉

寝耳に日刊ラジオレビュー 2021年9月30日(木)号~即応性の高い生きものラジオ~

木曜ラジオ

【聴いた番組】

『ぺこぱのオールナイトニッポンX』(ニッポン放送

マヂカルラブリーオールナイトニッポン0』(ニッポン放送

『アッパレやってまーす!(水曜日)』(MBSラジオ

『ぺこぱのANNX』では、先週盛り上がった地下芸人の話題が早速コーナー化されることに。このスピード感とフットワークの軽さは、もはやこの番組のアイデンティティになっている。

しかもその動きが、世間の流行におもねったものではなく、あくまでもパーソナリティー主導でなされているのが妙に頼もしい。

元来深夜ラジオというのは、単に流行に乗るものではなく独自の流行を生み出す側であったはずで、この番組からはそういった深夜ラジオの本質的なマインドを感じる場面が多い。

パーソナリティーやスタッフの個人的なひらめきや思いつきをそのまま形にする生きもののような番組は、テレビではすっかり減ってしまったが、ラジオにはまだその文化が少なからず残っている。

そう考えるとこの番組は実のところ、むしろ深夜ラジオが築き上げてきた歴史を、しっかりと色濃く受け継いでいる番組と言えるのかもしれない。

『マヂラブANN0』と『三四郎ANN0』で同時にはじまった『Ghost of Tsushima』とのタイアップコーナーが、とりあえず先にマヂラブ側で開戦。早くも面白くなっている。

何よりも「誉れを捨てた行動」というコーナーコンセプトと深夜ラジオリスナーとの親和性が半端ないお蔭で、聴いているうちに、じゃあそのもとになっているゲームの内容はいったいどういうものなのかと、自然と気になってくる相乗効果。

ここまで商品ともリスナーともシンクロ率が高く、三者間に理想的な三角形を描けそうなタイアップコーナーもかなり珍しいのではないか。こうなると三四郎サイドの応戦も楽しみで、両方のラジオを聴くリスナーが増えるという、横のつながりを強化する効果も間違いなくあるはずで。