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『オールナイトニッポン0』新ラインナップ発表~『三四郎のANN0』継続への喜びと『ニューヨークのANN0』への期待~

本日、2016年春からの『オールナイトニッポン0』新ラインナップが発表された。月~金のパーソナリティの中で、お笑い芸人枠は木曜と金曜。木曜がニューヨークで、金曜は火曜から異動してきた三四郎が担当する。

昨年からはじまった三四郎はコンスタントに面白かったので、通常一年となっている「ZERO枠」異例の二年目突入も納得、というかこれは素直に嬉しい。このブログでも何度か書いてきたが、その独特な言語センスは間違いなく深夜ラジオに著しくフィットしている(そして三四郎は自称「著しく売れかけている」)。

いっぽうで木曜担当のニューヨークは、昨年4月の『オールナイトニッポンR』単発放送が非常に印象に残っており、実は密かに待ち望んでいた人選。

その『ANNR』では、「ラジオ好きの屋敷」と「ラジオを全然聴いてこなかった嶋佐」という対比が凄く効いていて、マニアにもラジオ初心者にも、どちらにも入口が開けていると感じた。「柔らかな関西弁の屋敷」と「ぶっきらぼうな標準語の嶋佐」という言語レベルでも見事に対比が効いており、二人のトークには、ある種楽器同士がぶつかり合うような、独特のグルーヴ感のようなものが渦巻いていた。

中でも、嶋佐が唐突にしはじめた「安居酒屋でイチャついていた老夫婦の話」が放っていた不条理感は格別で、個人的には起承転結などどこ吹く風の大胆な語り口にかなり期待している。

昨年12月にはTBSラジオで『ニューヨークの「この時間、アンテナ調整してるんだったらやらせてください」』という特番もやっており、こちらでは二人が学生時代、ともにヤンキーでもいじめられっ子でもない「1.5軍」的ポジションにいたという視点から、リスナーメールを交えての「スクールカースト」的トークを展開。端正なルックスのわりに微妙なポジションに甘んじていたという、おぎやはぎにも通じる「メジャーとマイナーの狭間」感は、深夜ラジオリスナーに間違いなく受け入れられるはずだ。

もちろん『アルコ&ピースのANN0』終了は哀しいし、「『ラブレターズのANN0』復活してくれよ!」という気持ちもあるが、まずは『三四郎のANN0』継続を喜び、『ニューヨークのANN0』を楽しみに待ちたいと思う。