テレビに耳ありラジオに目あり

テレビ/ラジオを自由気ままに楽しむためのレビュー・感想おもちゃ箱、あるいは思考遊戯場

     〈当ブログは一部アフィリエイト広告を利用しています〉

『笑っていいとも!』グランドフィナーレに期待する希望的あるいは夢想的シナリオ

3/31(月)の『笑っていいとも!』最終回のテレフォンショッキングのゲストが、ビートたけしであることが発表された。各メディアの様々な憶測に比べると、正直これは想定内の着地点と言わざるを得ない。近年は『27時間テレビ』における絡みも毎年のようにあるわけで。もちろん2人の話ならば当然いくらでも聴きたいわけで、衝撃度を別にすれば非常に良い選択肢だとは思う。

それより気になるのは、夜に行われる最終回 of 最終回『笑っていいとも!グランドフィナーレ 感謝の超特大号』のほうに、かつてレギュラーを務めたダウンタウンが登場するということのほうだったりする。これはつまり、共演NGと噂され続けてきた現レギュラー、爆笑問題との共演を自動的に意味するからだ。

もちろん、スタッフの配慮次第では、入れ違いの登場となり同じ板の上に立たないという可能性もなくはないが、さすがに32年間続いた番組のグランドフィナーレともなると、全員集合の画が何度かは必ず求められるだろう。さらには無礼講の演出に長けているとんねるずの剛腕か、あるいは松本人志と密接な関係を持ちながらも最近は意外と爆笑との共演が多い千原ジュニアあたりが間に入れば、松本人志太田光の会話という「夢の共演」が観られるかもしれない。そもそもとんねるずダウンタウンがどのような絡み方をするのかというのも、充分に興味深いところだが。

おぎやはぎのラジオ『メガネびいき』によれば、さまぁ~ず大竹の結婚披露宴において、太田はお祝いのスピーチの際、「大竹、恵(俊彰)と席を離してくれてありがとう」と、大嫌いな恵への当てこすりを公衆の面前でかましたという逸話がある(もちろん恵もその場に出席しているのにもかかわらず)。それにならうならば、たとえば全員集合の場面において、スタッフが気を利かせて爆笑問題ダウンタウンを左右両極に配置してみたりすると、太田はまさにこのような言葉をついつい吐いてくれるのではないだろうか。そうでなくとも、「あんたの映画観たけどつまんなかったよ!」ぐらいは言ってしまうのではないかと、変に期待してしまう。

と、ここまではある種ワイドショー的な、下世話な興味の範囲内における妄想なのだが、本当の意味で期待したいのは、この邂逅が今のお笑い界にとって何らかのカンフル剤になってくれるのではないか、ということのほうである。

つまりこのような場所からこそ、これまでになかったような新たな組み合わせが、化学反応が生まれるのではないかという期待である。誰かの悪口で思いがけず意気投合して、松本と太田のボケ合戦が始まらないとも限らないわけで。たとえば鶴瓶あたりをみんなでイジッているうちに、松本のボケに太田が乗っかって、さらにとんねるずタモリも乗っかって、爆笑田中ナイナイ矢部あたりが必死に止めに入るけどどうにも止まらない、というような。

ついでにさらなる理想を言えば、そんなグルーヴ感のある展開にそれぞれが手応えを感じ、そんな渦の中から、「ダウンタウン爆笑問題タモリが一緒にコントをやる」というような思いがけぬ番組企画が立ち上がるなどしてくれるといい。無論、それが必ず面白くなるという保証はないが。

正直ここまで来るともう単なる希望でしかないのだが、トップランクの芸人同士の間に、これまでそういった創造的交流があまりに欠けていたのも事実で、逆に言えばこういう機会でもない限り、そういったミクスチャーは起こりようがないのかもしれない。

もちろん、そこまで期待するのは単なる妄想であって現実的ではない。だがいずれにしろ、「物事の終わりが始まりのきっかけとなる」というのが、もっとも美しい終了の形なのではないか。そんな身勝手な期待を胸に。