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テレビ/ラジオを自由気ままに楽しむためのレビュー・感想おもちゃ箱、あるいは思考遊戯場

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2021/8/25(水)のラジオ聴取日記~R指定の展開力~

水曜ラジオ

【聴いた番組】

Creepy Nutsオールナイトニッポン0』(ニッポン放送

『#むかいの喋り方』(CBCラジオ

『JUNK 爆笑問題カーボーイ』(TBSラジオ

Creepy Nutsの二人のトークには独特のテンポ感があって、それがハードルとして立ちはだかることもあるがいったん入ってしまえば抜け出せなくなる中毒性がある。

話題が横へ横へと少しずつズレながら素早く展開していくその様は、ラップ的でもあり純文学的でもある。

その中心にいるのはテレビの印象だとDJ松永であるように思えるが、ラジオを聴いていると投手と捕手の役割はそれぞれに適宜入れ替わり、ほぼ対等に言葉の投げあいをおこなっているように感じる。

そしてこの二人の場合、受け手にまわったときの捕手の肩が思いのほか強く、会話をある方向へと導きながらあえて迷走させたりもする。

今回はDJ松永が31歳になったという話から、それを受けるR指定の見立てによるDJ松永の人格分析がはじまる。相方へのリスペクトにディスを織り交ぜながら徐々にディスが大半を占めるようになっていき、やがて松永を「チンパンAI」(チンパンジーになろうとしているAI)だと決めつけるに至るR指定の展開力がたまらない。

終始すっとぼけながらその展開に乗っかるDJ松永のスタンスからも、ここはR指定に任せておけばなんとかしてくれるだろうという信頼が見える。

さらにはあの人間離れしたDJプレイは松永がAIであるからこそ可能であるとか、五輪閉会式に出られたのも人ではなく日本製品の技術力をアピールするためであったとか、我々がソニーからデビューできたのはソニーが自社製のAIをソニー・ミュージックから売り出すという全編ソニー案件のプロジェクトだったのだとか、とにかくこじつけられそうな要素を全部駆使してひとつのストーリーをでっち上げていくその様は、ちょっと奇跡的ですらある。

この思考回路を紙に落とし込めばそのまま純文学作品になる予感があって、いまのところ文芸誌に連載を持つなど散文を書くのはDJ松永のほうが中心になっているが、R指定が作詞以外にどのような文章を書くのかというのも非常に興味深い。肝は押韻という超絶技巧ではなく、この発想の展開力にこそあるような気がする。