アンタッチャブル山崎がフジテレビ系コンテンツ(韓流アイドル、携帯ゲーム、フジテレビ主催イベント等)を面白おかしく紹介する番組。…のはずだったのだが、この4月からやや主旨が変わり、ふざけ度合いをかなり目減りさせることで、より純粋な宣伝番組に近づいてしまった。
まず司会のザキヤマをパネラーに降格させ、フジテレビのアナウンサー二名に仕切らせるという進行ガッチリ体制へ。さらには、それまでスタッフ制作によるふざけた紹介VTRにパネラー陣がツッコミを入れるという形だったものを、パネラーが個々にプレゼンを行うという、よりビジネスライクな体制へと変更。「よりコンテンツをしっかり紹介してほしいという主旨へと立ち戻るべく、上からの指示でこのような形へ変更した」という説明は、リニューアル初回にザキヤマから嫌味なく柔らかめにきっちり説明されたので、そもそもそういう番組主旨だったんだからしょうがないとも思うが、やはりリニューアル以降面白味がかなり減少したのは否めない。
加えて、そもそも番組からは独立しているバカリズム仕切りのアイドリングのコーナーが番組の約1/3を占めており、これがまったく観るに値せず、さらには後半1/4くらいは単なる宣伝の連打でこれも観るに値しない(これは当初からそうだったのだが)。
だがそれでもこの番組を観たくなるのは、とにかくザキヤマのフリーな無茶ぶりがどこよりも発揮されるからで、特にパネラーの布陣がカンニング竹山と有吉のときはちょいちょい奇跡的なハジけ方をする。ザキヤマ×フットボールアワー、ザキヤマ×次長課長の回もところどころ面白いが、女性芸人との絡みはあまり無茶ぶりに思い切りがなく物足りない。
ザキヤマはそのテンションゆえか、誰と絡んでも上手くやれるとテレビ関係者に思われている節がある(実際そういう使い方をされている)が、実は全然そうではなくて、結構相手を選ぶタイプだと思う。だから香取慎吾とやっている『おじゃマップ』はいっこうに面白くならないし、バカリズムやオードリー若林との『日曜×芸人』も、その魅力的なラインナップから想像されるレベルには達していない。
今のところザキヤマ×竹山×有吉という組み合わせが最強で、その連携が楽しめる番組はこの番組と『ロンドンハーツ』くらいしかない。いずれもこのトリオが揃って出現する確率はそんなに高くないが、それだけでもこの番組には価値があるというのも事実だろう。
以前はスタッフも悪ノリして、紹介すべきコンテンツとはまったく関係のないVTRを提示してくるセンスが好きだったのだが、今やかなりコンテンツを真面目にフィーチャーする形に収まってしまっているのがどうにも寂しい。なので現状では、完全にパネラー次第の番組になってしまっていて、ザキヤマの相手が竹山や有吉なら観る、フットや次課長なら観るかどうか迷う、それ以外なら観ない、という感じに個人的にはなっている。
今回はザキヤマ×竹山×アンガールズ田中×いとうあさこ×ハリセンボン春菜という体制だったので、こうなるとやっぱり有吉が欲しいなと思いつつ、ザキヤマと竹山のやりとりはやはり面白かった。情報的には、相変わらずほとんどいらない情報ばかりの番組なのだが。
【『フジテレビからの!』HP】