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テレビ/ラジオを自由気ままに楽しむためのレビュー・感想おもちゃ箱、あるいは思考遊戯場

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テレビが好きなんじゃない、面白いテレビが好きなんだ-テレビ・ラジオ批評を始めるにあたっての、本気すぎる所信表明

「好きなものは何ですか?」という質問に、「テレビ」と答える人は、きっとだいぶ少なくなった。

僕はそれを寂しく思う人間の一人だが、実は僕も「テレビ」とは答えない。そう答える人は、本当のテレビ好きじゃないとさえ思っている。なぜならば僕は、「つまらないテレビ」は嫌いだからだ。

それは漫画でも映画でもゲームでもサッカーでも同じなのだが、そのジャンルを好きだという人間の中にも、「漫画であればなんでも好きな人」と、「面白い漫画だけが好きな人」がいる。僕は後者を信用するが前者を信用しない。

よく食べ物の話をするときに、「好き嫌いがない」という言葉が褒め言葉として使われる。しかしこれは、嫌いなものがないというだけでなく、文字通り「好き」もないのだと、僕は勝手に解釈している。

近年は、「好きなものだけを紹介すればいい。嫌いなものはわざわざ取り上げる必要はない」という人が随分増えた。そこにはスポンサーのしがらみがあったり、表現者への気兼ねというものが見え隠れする。しかしその人が「何を面白いと思うか」と「何をつまらないと思うか」は、ほとんど同等の情報量を持っている。

「嫌い」を言わない人の「好き」ほど信頼できないものはない。「どうせ観るなら楽しまなきゃ」という精神は、単なる貧乏性であって、自分を騙していることにしかならない。ロックフェスによくある貧乏性。楽しくないときは、憤ったり怒ったりするほうがよっぽど健全だ。自分の感情を騙すと感性は鈍る。

某かの文章を読むということは、書き手の感性(=好き嫌い)と会話をするということでもある。つまり書き手の好き嫌いの傾向こそが、その文章を信用するかどうかの担保になる。

同じ芸人の出ている番組であっても、面白いものとつまらないものがある。それどころか同じ番組であっても、回ごとに面白かったり面白くなかったりする。それが駄目なんじゃなくて、それが当たり前なのだ。

だからここでは、徹底的に是々非々で行こうと思っている。というか基本的に普段からそうなので、特に決意せずともそうなると思います。

と、ここまでテレビを中心に書いておきながら、実はラジオのほうが、いや「面白いラジオ番組」のほうが、テレビよりもっと好きかもしれない。本気でふざけてる番組が多いから。つまりお笑い、いや「面白いお笑い」(しつこい)が好きということで。

これまでは「泣きながら一気に書きました」というブログで、『M-1グランプリ』『R-1ぐらんぷり』『キングオブコント』『THE MANZAI』などのお笑い評を書いてきたので、過去のレビューに関しては、そちらも観ていただければと思います。左のカテゴリー一覧の「お笑い評」から行けます。

ブログ【泣きながら一気に書きました】

http://d.hatena.ne.jp/arsenal4/

では、よろしくお願いします。